ツンデレかぐやちゃん(竹取物語)

竹取物語を現代風に訳してみました

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

竹取物語を訳してみて(あとがき)

この竹取物語、原文の冒頭を見てもらえれば分かると思いますが「今は昔」で始まっていますよね。そして、冒頭が「今は昔」で始まるお話というと、有名なのはやはり「今昔物語」。この今昔物語は、書いてある内容がインドのお話をまとめた「天竺編」や日本の…

かぐや姫、月に帰ってしまう

その手紙に「このようにたくさんの人をこちらに送られて、月に行くのを引き留めようとしてくださったにも関わらず、それを許さぬ月の使者たちですから、ここから去っていかなければなりませぬが、その事を、とても悔しく、悲しく思っております。帝にお仕え…

かぐや姫、手紙を書く

すると、かぐや姫は、泣いている爺さんの所に近寄って「私が行きたいと思ってここを去っていく訳ではないのですから、せめて、微笑んで見送ってください」と言うと、爺さん、「こんな悲しい思いでいるのに、微笑んで見送ることなんか出来る訳がないだろうに…

ついに月の都の使者が来る

そんなことをしているうちに、夜もだんだん深まっていって、夜中の12時くらいになると、突然、家の周りが昼間よりも明るく光り輝き、まるで満月の明るさを10倍にしたくらい。その光で人の毛穴さえもハッキリ見えるようになったんだって。 すると、空から…

かぐや姫の話を聞いて、爺さん怒る

ところが、この屋根の人と爺さんの会話を聞いていたかぐや姫、「どんなに大勢の人で戦って守っても、どんな作戦を立てても、月の都の人と戦うことは出来ません。弓矢も射ることが出来ませんし、どんなに厳重にカギを掛けても、簡単に全部開いてしまいます。…

かぐや姫防衛軍、到着

このかぐや姫の噂を帝も聞いて、その話の真偽を確かめようと使いの者を遣わしたんだけど、爺さんがその使いの者に会ったとたん、その顔を見ただけで、ワンワン泣きわめき出したんだって。それで、そのときは、爺さんは50才くらいだったんだけど、あまりに…

ついにかぐや姫の素性が明らかに

そして、一ヶ月近く経った8月15日の数日前になって、この日ばかりは、かぐや姫、月を見ながら、人目をはばからず号泣。これを見て、さすがに爺さん、婆さんも「これは、いったいどうしたことなんだ」と騒ぎ立てる始末。かぐや姫も、さすがに、もう隠して…

かぐや姫 月を見て泣く

そんなふうにして、3年くらい、お互い文通をずっと続けていたんだけど、その年の春の始めあたりから、かぐや姫の様子が、ちょっと変わっていって、月が綺麗に出ているのを眺めては、何か考え事をするようになったんだよね。それをみて、「月を眺めているの…

帝、宮中に帰ってもかぐや姫のことばかり

すると、その元に戻った姿を見た帝、かぐや姫の美しさにメロメロ。こんなステキな女に会わせてくれた爺さんに感謝感激だったんだけど、その爺さんはどうしていたかと言うと、帝に同行してきた大勢の人たちのもてなしを、一生懸命していたんだって。 ただね、…

帝、爺さんと秘密の計画を練る

そして、しばらく思案していた帝は、「そう言えば、そなたの家は、山の麓近くであろう。それならば、狩りに行くふりをして、そなたの家の近くまでいって、そのときにかぐや姫に直接会ってみるというのはどうだ?」と言うと、爺さんも「おお、それは素晴らし…

帝の命令でもダメ

それで房子も、やむを得ず、一度戻って帝にその経緯を話すと、帝もそれを聞いて「そのような性根をしている女なら、死人が出るというのもの納得できるわ」と、一旦、かぐや姫の所に人を使わすのを止めたんだけど、でも「このままじゃ、私の方が負け、という…

帝、ついに動き出す

さて、そんなことをしているうちに「その辺の女なんて及びもしない、絶世の美女がいる」という噂は帝が耳にするまでにひろまってしまい、その話を聞いて、帝も「なんでも、多くの男が会いたい一心で、ついには身を破滅させてしまったという『かぐや姫』とい…

石上麻呂足、ついにあの世へ

それで、石上麻呂足、自分の取ってきたものが貝じゃないと分かって、酷く落ち込んで、完全に体から力が抜けてしまったんだって。おまけに、側にあった大きな箱の蓋を担架がわりにして、周りの人が運んでいこうとしたんだけど、麻呂足は全然体を動かすことが…

石上麻呂足、自分で籠に乗る

さて、夜になって食糧倉庫に来てみると、倉津麻呂の言うとおり、本当に燕が巣を作っていて、その巣の中でクルクル回っている燕がいるのが見えたから、麻呂足は、すぐに部下を籠に乗せ、その籠を上まで引っ張りあげて、巣の中に手を入れて子安貝を探させたん…